レンタルオフィスに向いている業種・向かない業種は? 許認可が必要な業種についても解説!
本記事では、レンタルオフィスに向いている業種と向かない業種を解説! 開業に際して許認可が必要な業種のレンタルオフィスの利用や、注意点についてもお伝えします。
目次
レンタルオフィスに向いている業種ランキング
営業が主体の業種(不動産業、広告代理店、メーカーなど)
外出が多く、オフィスで過ごす時間が少ない営業が主体の業種は、レンタルオフィス利用に最適な業種。
利用する人数にあわせたレンタルオフィスを選ぶことで、一般的に賃貸オフィスを契約するよりも初期費用や月額のランニングコストを抑えることができます。
また、郵便物の受け取りや電話対応の代行サービスを提供しているレンタルオフィスを利用すれば、総務スタッフを雇用するコストをカットすることも可能。
駅から近いビルに入っているレンタルオフィスも多いため、電車移動が多い場合には、特に営業活動を効率的に進められます。さらに、複数拠点を利用できるレンタルオフィスを利用すれば移動コストを節約することができるなど、大きなメリットがありますよ。
個人の士業(弁護士・税理士・会計士など)
士業が個人で独立・開業する場合は、実体のある事務所を持っていることが必須の条件です。業種によって異なる要件をクリアした上で、開業する地域の「(都道府県)○○士会」に登録申請し、オフィスの住所や電話番号、写真などを提出する必要があります。
さらに、守秘義務を担保するための独立性の確保も重要。これらの条件を満たす場所を賃貸オフィスで探す場合、初期費用として最低でも数十〜数百万円単位の準備が必要となります。
なるべくコストを下げたい場合、事務所利用可能なマンションの一室や自宅で開業する方法もありますが、クライアントや関係者に与える信頼度は劣る可能性も……。
立地やサービス面などに優れたレンタルオフィスを選択肢に入れることで、法定要件をクリアしながら、集客力や信頼度の向上といった効果につなげられるかもしれません。
要件は地域によって異なるため、詳しくはエージェントにご相談くださいね。
IT関連業
IT関連業で、特にオフィス出社頻度が少ない場合、レンタルオフィスの利用がおすすめ。
個人でのソフトウェア開発など、電力消費量が大きいハイスペックな機器を使用している場合、電気容量やネットワークなどの面で作業環境が整っていることもレンタルオフィスを利用するメリットになります。
レンタルオフィスの詳しい特徴やメリット・デメリットについては、こちらの記事をご覧ください。
>> レンタルオフィス? 賃貸オフィス? メリット・デメリットや選び方をプロが解説!
レンタルオフィスに向かない業種もある!?
実は、レンタルオフィスには向かない業種も存在します。
- 小売・製造業
- 倉庫業
など、対面で物品を販売する業種や、機器を使って製品をつくる業種、大量の在庫を管理する必要がある業種などはレンタルオフィスは向いていません。
ただしこのような業種でも、事務作業のスペースとしてのみの利用を検討している場合など、用途や目的によってはレンタルオフィスを利用することでメリットを得られることもあります。このあたりも、詳しくはご相談くださいね。
許認可が必要な業種でもレンタルオフィスは利用できる?
結論から言うと、許認可が必要な業種でも、レンタルオフィスを利用できる可能性があります。
ただし、特殊な業種の場合は事前に必ず確認しましょう! 契約後に許認可が下りなかった場合、余計なコストがかかるだけでなく、そのまま営業を続けることで営業停止処分が下されたり、刑事罰が科されたりする恐れがあります。
許認可が必要な業種の例
- 宅建業
- 古物商
- 人材紹介業
- 有料職業紹介業
人材紹介業がレンタルオフィスを利用する際の注意点
人材紹介業・有料職業紹介業については、以前はレンタルオフィスでの許認可申請ができませんでしたが、2017年の法改正によって可能になりました。この改正によって、人材紹介業のレンタルオフィス利用希望が増えています。
具体的には、以下のチェックポイントを満たしていれば、レンタルオフィスでも許認可を得ることが可能です。
✔️ 鍵付きの完全個室を借りられるかどうか
人材紹介業では、プライバシーの観点から、「求職者同士が同室にならずに対面の職業紹介を行えること」という要件を満たす必要があります。
全面ガラス張りのブースなど、外から面談の様子が見えてしまう内装デザインは要件を満たさないことに注意しましょう。
また、個人情報管理の観点も重要。「執務スペースに鍵が付いているか」「書類保管をするための鍵付きのキャビネットがあるか」などが見られるので、事前にチェックしておきたいポイントです。
✔️ 壁やパーテーションで区切られた会議室や応接スペースがあるかどうか
こちらも、個人情報に配慮した構造で対面の職業紹介を行うための要件。ほかの求職者から視線が届かないような空間で、面談を予約制かつ対面で行うことが求められているため、面談向けに独立した会議室や応接スペースを確保できることが必要です。
近隣の貸し会議室等を利用する方法もありますが、利便性を考慮すると、オフィス内に会議室もしくは応接スペースが用意されていることがベストです。
ここまで、レンタルオフィスと業種の関係性を説明してきました。許認可が必要な業種については特に確認事項が多いので、あとから後悔しないためにも、レンタルオフィスに詳しいエージェントにご相談くださいね。